1 | 趣旨 | これまでの朝倉先生の研修から学んだことや指導助言をいただき、現場に還元し試行錯誤しながら療育を行っている。 その中で指導助言を生かしながらも、なかなか上手くいかない状況等や新たな課題について、更なる学びを深める時間とする。 |
2 | 日時 | 令和6年2月17日(土) |
3 | 日程 | 13:30~ 朝倉先生の講義 14:45~ 質疑応答 15:00 終了 |
4 | 場所 | 「育ち」第3事業所 (鹿児島市坂之上7丁目32-59) |
5 | 講師 | 特別支援教育コーディネーター 朝倉勉 先生 |
6 | 受講者 | 「育ち」職員 |
朝倉先生から学びたいこと
1 第1事業所より
①前回の事例で出したケース(4歳 男児)
家庭環境:双子の妹がおり、妹と比べられる。妹は、何でもできるようだ。
保育園では、以前からあった現象のようだが保育園側の困り感として聞いてはいたが、先 月、初めて「育ち」でも「わざと乱暴な行動」や「してはいけないことをする」といった現象が出た。
例えば、机を引きずったり、椅子を引きずり乱暴な扱いをしたり、3段BOXを引きずったり、3段BOXによじ登ろうとしたり、目隠しをして見えないようにしている職員のデスクの上にある物を壁によじ登って取ろうとしたりする行動が見られた。
このような行動が見られた際に、本児のみ別室に連れて行き個別に指導を行い本人も納得・謝罪のもと「もうしない」と 約束まで取り付けたが、小集団に戻るとすぐに約束を破る。
60分間の療育の間に支援員を変えたりしながら個別指導をしたが、数回同様なことが繰り返された。
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【取組状況】
前回の指導助言を受け、役割を与えてみたりしたが、すぐに飽きてしまい、活動に参加できなかったり、走り回ったり、机の下にもぐったりといった状況になってしまう。
他に何か対策の仕方があればご教示いただけませんでしょうか。
2 第2事業所より
②前回の事例で出したケース(4歳 男児)
療育を終えたあと、帰る際に気持ちの切り替えがうまくいかず、帰る時間が押し気味になる(他の利用児は送迎車の中で待機時間が長くなる)。
また、「育ち」に到着しても、送迎車から降りられないといったことなど、本児のペースに合わせると時間内に様々なことが終わらない。
このような状況が見られる中で、例えば「帰りの時間が迫っている時に本児を抱き上げて送迎車に乗せる」とか、「到着後に送迎車から降りたがらずグズグズしているので、 抱きかかえて室内に連れていく」などの行為をして良いのか。
また、このような現象は、休み明けがひどくなる。
療育のなかで、調整し週末を迎え、休み明けには再びリセットされ情緒が悪化するといった状況にある。
どのように取り組めば良いのか。
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【取組状況】
パズルが好きなのでパズルを作ってスムーズに帰るように促してみたが、パズルから手を離せなくなり、結果気持ちが崩れてしまった。
そこで、ご褒美として持ち帰れる物を机上活動で制作し、スムーズに帰れるよう工夫しているが、時には予想もしなかったことで気持ちが崩れることもあり、その時には大人的対応をとることもある。
③5歳(年長)・男児
妖怪・モンスター・UFO・宇宙人等の大図鑑に興味を持ち、来所する度に、その図鑑を要求する。
時間がある時に見せたり、帰る前に見せて気持ちを切り替えて帰って行く。
興味関心があるとはいえ、内容的に若干リアルで、このようにはまるとは思っていなかったので、毎 回要求され見せてはいるが内容的に大丈夫なんだろうかと不安である。
ひらがなも読めるのでなおさら心配である。
また図鑑が無いときに見せなかった際、本人は、ご褒美として捉えていたのか非常に怒ってしまい、気持ちが崩れたまま帰ってしまうということもあった。
このまま見せ続けても良いのだろうか。
④5歳(年中)・男児
気持ちが崩れた時や、自分の思い通りにならなかった時、行動を静止された時ににつばを吐く(または、つばを垂らす)。
その行動の後に「拭いて」と言ったら拭くことはできる。
保育園や自宅ではこのような行動は見られない。
つばを吐く行動のほかに他児に手が出たり、頭突きをしたりする。
また、その後、謝ることができない。
いけない行動だという認識がないように思う。
手が出る行動は自宅でも兄弟げんかがあるようなのであるのかなと想像できる。
このような場合(つばを吐く、他児に手が出る、頭突きをする等)の対処方法と言葉で感情を表すことが出来ないので代替する表出方法を知りたい。
また、このような子の場合「つばを吐く」という行動にはどんな意味合いがあると想像できるか。(反抗心?注目行動?)
3 第3事業所より
⑤小学1年生(男児)R6年2月~利用開始
- 自宅での本児の姿と外(学校や療育)での姿が全く違う。
- 保育園の時は他事とのトラブルから療育を保育園側から勧められている。
- 就学してからは、小学校でのトラブルは聞かれない。
- 自宅では癇癪が強く家族間に影響がある。
(特に下の妹に対する当たりが強い) - 母親が意識して本児との時間を作った際は、癇癪を起こすことなく楽しんで過ごせたが、自宅に帰った途端に本児の姿がガラッと変わった。
- 父親は協力的だが一人で子どもの面倒を見ているときに「限界だ」と泣きながら母親に電話をかけてきたことがある。
- ○外の姿では見えない本児の姿から保護者に対してペアレントトレーニング等も考えたが、現時点でお伝えできることや支援できることを教えていただきたい。