児童発達支援・放課後等デイサービスの分野における理学療法士の役割は「専門的な視点から利用児の発達課題を抽出し、それに対しての個別性のかたいプログラムを計画・実行する」ことになります。
リハビリ職である理学療法士の役割
理学療法は、基本動作である「座る」「立つ」「歩く」「走る」や指先の活動としてハサミやおはしを使うなどの細かい動作を行い、子どもさんたちの苦手な分野の改善に取り組みます。
理学療法士が訓練にあたる流れ
情報収集
まず、保護者様からどのようなことで困っているのか、子どもさんの発達時期の確認を行います。
評価(検査)
子どもさんのどんなところが苦手なのか、どんな身体の動かし方をしているのかを検査し、訓練していく項目を決めていきます。
訓練(練習)
集中力や体力面を考慮し、1日10〜15分程度の練習を行います。
練習は1人ずつ個室で指先の運動を行い、体操の部屋で、色んな道具を使い身体を動かします。
普段の生活や遊びを通して、個別のプログラムを立案し、日常生活関連動作や運動機能の向上、就学に向けた準備などに介入を行なっていきます。
発達障害の早期発見・早期訓練が大事
お子さまの特性に早く気づき、早く練習していくことが望ましく、よくみられる特性としては、次のようなものがあります。
- 身体の動かし方が不器用
- 運動がぎこちなく苦手
- 感覚の偏り
姿勢や歩き方は一人一人違います。
保護者の方と話をしていく中で、運動発達の見極めポイントになる情報を収集することがあります。
保護者の方は、「早く歩いた」「ハイハイをしなかった」など「早く歩けてうれしい」と思われる方もいらっしゃいますが、子どもが運動を発達させていくステップの中での動作には、一つ一つ大事な要素が入っています。
そのステップを飛ばしている場合には、発達上の問題が含まれている場合があって注意が必要になり、「発達は早い」と一概に喜べない場合もあります。
身体の動きは、見逃されやすいところでもありますので、専門的にみなければならない時もあります。
気になる点があったら問題の大きさに関わらず、お子さまのちょっとした悩みでも私たち理学療法士を気軽に頼って欲しいと思っています。